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若年技能者に特別講習、2万人の受講目指す 国交省

 国土交通省は、若年技能者に資格取得を促し、現場の安全に関する知識を習得させる特別講習を開催する。将来の建設産業を支える若年技能者の育成を支援するため、17年度補正予算案に1億円を確保して無料の講習を開く。インターネットを介したEラーニングの手法を取り入れ、2万人の受講を目指している。受講者は、技能者と保有資格と経験を蓄積する「建設キャリアアップシステム」に国交省の費用負担で登録できる。

 建設業技能者に占める60歳以上の高齢層の割合は24.3%と全体の4分の1を占めており、10年後にその大半が引退することが見込まれる。一方で29歳以下の若年層が占める割合は11.3%で、若年入職者の増加と定着が建設業が現場力を保つためには不可欠な状況だ。

 無料の特別講習を行い、若年技能者の定着を促して離職率の低下を図るとともに、技能水準の向上で1人当たりの生産性を高める。特別講習では、建設業関係の資格・研修制度の重要性を訴え、資格取得を促す他、安全な作業手順や労働関係法令(労働基準法、労働安全衛生法)を解説し、技能者に現場の安全に関する知識・ルールを習得してもらう。

 講習には、現場に従事する若年技能者が受講しやすいよう、インターネットによるEラーニングの手法を取り入れ、パソコンやスマートフォンで受講できるようにする。東京・大阪・名古屋の全国3カ所で座学講習も開く予定だ。

 特別講習の受講者は、4月から登録申請を受け付ける建設キャリアアップシステムに登録できる。受講者がシステムの登録申請に必要な本人情報や真正性を確認できる書類を提出すれば、利用料金(インターネット申請2500円)を国交省が負担してシステム登録が可能。補正予算の成立後に講習の実施機関を決め、18年4月のシステム登録に間に合うよう速やかに特別講習を開始する。