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週休2日の定義、土日閉所と明確化 日建連が実現行動計画案

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▲写真はロゴマーク、パンフレット

 日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)は20日、週休二日推進本部の会議を開き、「週休二日実現行動計画案」を審議した。「週休2日」の定義について、土曜日と日曜日の現場の閉所と明確化する。対象は会員企業の全ての現場。計画期間を2017~21年度の5年間とし、19年度末までに4週6閉所以上、21年度末までに4週8閉所の実現を目指す。

 週休2日の在り方については、平日を含む柔軟な週休2日を求める意見が不動産業界などから出ていた。しかし今回の行動計画案では「現場ごとに閉所日が異なると、元請企業・下請企業の現場管理や労務管理が複雑となり、対応が困難となるほか、技能者が土曜日を機に他社の現場に移ってしまう事態も生じかねない」と指摘。社会や入職希望者の理解の観点からも、「土日一斉閉所として、目に見える形で推進することが必要」と強調する。

 行動計画案には基本方針として▽日給月給の技能者の総収入を減らさない▽適正工期の設定を徹底する▽必要な経費は請負代金に反映させる▽生産性をより一層向上させる▽建設業が覚悟を決めて一斉に取り組む▽起業後との行動計画を作り、フォローアップを行う―ことなども盛り込む。

 建設業の覚悟については、「建設業は受注産業や下請生産といった産業特性から、一企業だけで解決することが困難な課題が多い」と指摘。週休2日普及の遅れは、他産業との人材獲得競争にますます遅れを取ることになるとし、「全ての日建連会員企業が覚悟を決め、行動計画に取り組む」と決意を示す。

 行動計画は12月22日に開く理事会で正式に決定する。

■週休2日推進でロゴマークとパンフレット

 日本建設業連合会は、週休2日の推進に向けて、ロゴマークと発注者向けのパンフレットを作成した。

 ロゴマークは、週休2日に向けた業界全体の機運を高めるとともに、発注者と社会の理解を促すのがねらい。建設現場の仮囲いやヘルメットに貼付したり、ピンバッチなどにする。週休2日推進のシンボルとして、広く業界全体で活用したい考え。

 パンフレットでは、就業者の高齢化や長時間労働などの建設業の課題を説明。そして、週休2日の必要性や政府・経済界の支援や、建設業の生産性向上などの取り組みを紹介し、発注者の週休2日への理解と協力を求める内容。会員企業が営業活動などの際に使用することを想定し、年明けには各企業に配布する予定だ。