建設業振興基金は、工業高校の教員らを対象に開いた「実務施工体験研修」の報告書をまとめた。8月24日~26日に富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)で開かれた研修は、施工の実務を教員らに体験してもらい、高校での授業に役立ててもらうために今回初めて開かれたもの。教員が建設施工の実務を体験できる講習として、10年に1度の教員免許更新に対応した。
研修には、静岡県、愛知県、京都府、大分県、千葉県から建築・土木系の工業高校教員6人が参加し、ゼネコンや専門工事業から講師を招き、現場実習(墨出し、配筋、型枠、型枠解体)などを受けた。
2009年度に導入された教員免許更新制度で、教員には10年に1度の30時間以上の講習を受講することが求められているが、全国7000以上の更新講習のうち、建設現場の施工実務を体験できる講習はなかった。振興基金は18年度以降、この研修を全国に展開したいとしている。17年度の報告書は全国の工業高校に配布する。