西都市内のし尿処理を行う西都市衛生センターの老朽化への対応や効率的な処理体制の構築を目的に、西都市は既存の浄化センター内にし尿前処理施設を整備し、同センターで一元的に処理する方向性であることを明らかにした。年度内に基本的な計画の方向性をまとめ、次年度以降の取り組みにつなげていく考えでいる。
現在、西都市内のし尿を処理している西都市衛生センター(大字右松3166)は平成4年に供用を開始。経年により施設や設備の老朽化が進む一方、施設の更新に際しては多額の費用が必要になることから、国の補助金等の活用が見込めると共に、効率的な一元処理にもつながるし尿前処理施設の建設を計画するに至った。
前処理工程は、収集されたし尿及び浄化槽汚泥に混入している異物や濃度・成分のばらつきを主処理に支障のない状態に整えるもの。このための施設を西都市浄化センター(西都市清水10番地)に整備し、同施設での一元処理を目指す。既設の衛生センターの処理能力は1日あたり45㌔㍑(高負荷脱窒素処理)。
施設の整備に向けて、市はことし9月26日に指名競争で「西都市し尿前処理施設整備基本計画等策定業務委託」の入札を執行し、東和テクノロジーが1300万円で落札した。現在は同社に於いて施設整備に向けた基本構想及び基本計画の策定作業が進捗中。委託期間は30年3月28日までを予定している。
詳細な施設の性能や発注方式、発注時期等に関しては、策定する基本計画の照査等を踏まえた今後の協議の中で詰めていくこととしている。一方で、既存の西都市衛生センターに関しては、新施設の供用開始後に使用を停止する見通しであることから、施設の解体を視野に入れたあり方等を検討していく。