▲写真は大会の模様
日本建築士会連合会の第60回建築士会全国大会京都大会が12月8日、全国から約3800人の建築士を集めて京都市内で開かれた。「山とまちと木造建築」を大会テーマに、▽木造建築の魅力の再認識や啓発・普及▽自然災害の被災者支援▽既存住宅取引における消費者保護―などに対し、建築の専門家として役割を果たすことを盛り込んだ大会宣言を行った。
大会式典では、主管会の京都府建築士会の衛藤照夫会長が歓迎の意を込めてあいさつした後、連合会の三井所清典会長がこれからの建築とまちづくりの在り方を問い直そうとする大会テーマを踏まえ、「それぞれの地域の風土や文化、産業にふさわしい木造建築を再興してほしい」と、各地で活動する建築士に呼び掛けた。
また、既存住宅の流通促進に向けての活動、適正な業務報酬の確保と働き方改革の推進などにも触れ、「建築士が地域社会から期待される役割を遂行できるよう、さらに支援していく」と述べた。
来賓として京都市の門川大作市長、大韓建築士協会の趙忠基会長らが訪れ、建築士の今後の活躍に期待するメッセージを贈った。
大会式典ではこの他、連合会会長、伝統的技能者、地域活動実践の各表彰などが行われ、次期開催地の埼玉建築士会の江口満志会長に大会旗が引き継がれた。
全国大会では、▽地域実践活動や空き家問題、コミュニティーケア型仮設住宅地、BIM、ヘリテージなど建築士の最新の活動を紹介する交流セッション▽山とまちと木造建築のつながりについて考える記念フォーラム▽京都の自然や歴史、文化、街並みを堪能するエクスカーション―も催され、全国から集まった建築士が交流、親睦を深めた。