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地球、生活環境保全へ取組推進 えびの市環境基本計画素案

 えびの市は、環境分野の最上位計画と位置付ける「第二次えびの市環境基本計画」の素案をまとめた。地球規模で対策が急務となっている地球温暖化や生物多様性の保全、大量生産・大量消費・大量廃棄から発生する廃棄物の問題などの複雑化・深刻化する環境問題に加え、身近な生活環境の保全の取り組みなどを一層推進する。

 素案では、環境の現状と課題を踏まえ「水と空気が美味しいみんなが安心して暮らせるまちえびの」を望ましい環境像に設定。将来像の実現に向けて、省エネと自然エネルギーの有効活用や自然の宝庫の継承、循環型社会の構築、市民・事業者・市が一体となった環境保全活動への取り組みなどを基本目標を掲げた。

 計画期間は平成30年度から10年間。計画の対象範囲は、地球温暖化に関連する地球環境、森林・河川・生物多様性に関連する自然環境、大気・水・快適環境に関連する生活環境、資源循環・廃棄物・4Rに関連する循環型社会の4分野。これに環境保全活動の分野を加え、施策の方向性や具体的な取組内容などをまとめた。

 地球環境の分野では、情報提供等を通じて各主体が積極的かつ自主的に地球温暖化を防止するための取り組みを推進すると共に、市有施設に於けるエネルギー使用量の削減や防犯灯のLED化、地域特性を生かした自然エネルギーの利用促進、二酸化炭素の吸収源である森林保全の重要性に関する理解促進等に努める。

 自然環境の分野では、多様な生き物が生息する河川や湿地、ため池等の環境保全を推進し、河川美化等の環境保全活動を通じて、良好な水辺の保全に関する周知啓発を推進する。合わせて、農地や農村地域の優良な里地を保全するため、環境に優しい保全型農業を推進するほか、希少な野生動植物の保護等も推進する。

 生活環境の分野では、住民の身近な憩いの場・交流の場である既設公園の整備や維持管理を図り、街路樹・公園樹木の新植や更新を通じて宅地及び市街地の緑化を推進する。また、良好な水質を保全するための生活排水処理施設の整備や合併浄化槽の適正な維持管理に係る普及啓発などの生活排水対策等を講じる。

 循環型社会の分野では、廃棄物の不法投棄を防止するための啓発活動や監視体制の強化、美化センターをはじめとする清掃施設の安全で安定的な運転管理、各主体が自主的に行うごみの排出抑制等に関する取り組みへの支援、廃棄物処理施設の持続可能な利用、ごみ減量化の意識啓発を図るための活動に取り組む。