宮崎県県土整備部は平成29年発生公共土木施設災害の被害状況を明らかにした。11月24日現在、宮崎県及び市町村が管理する河川や道路、橋梁、港湾等の公共土木施設に関して、合わせて374箇所・75億2400万円の被害を確認。このうち、10月末の台風22号による被害額が24億8000万円で、全体の3割を占める。
県管理施設の被害箇所は156箇所で、被害額は49億0300万円。これまでに101箇所・13億3400万円の災害査定が完了している。施設別では道路の53箇所・27億2900万円が被害が最も大きく、河川98箇所・16億9900万円、港湾1箇所・2億5000万円、海岸1箇所・2億円などが続く。
一方、市町村管理施設の被害箇所は218箇所で、被害額は26億2100万円。同じく145箇所・6億7900万円の災害査定が完了している。施設別の被害状況は、河川が62箇所で4億6100万円、道路が154箇所で20億3200万円、橋梁が2箇所で1億2800万円となった。
ことし5月中旬の豪雨で法面が崩壊した西米良村の国道219号は、崩土除去等の応急工事により6月末から片側交互通行で開放。現在、法面工等の本復旧工事を行っており、擁壁工等を含めて今年度内に全ての復旧工事が完了する見通しとなっている。
また、9月中旬の台風18号で護岸が欠壊した清武川水系岡川は、早期復旧に向けて12月に工事を発注し、出水期までに工事を完了させる予定。10月末の台風22号で被災した大納高畑山線の橋梁(串間市)に関しては、復旧工法検討のための地質調査や詳細設計を進めており、出水期までに崩壊した橋脚及び橋桁を除去する。
このほか、台風22号で被災した県道鵜戸神宮線やことし6月の梅雨前線豪雨で地すべりが確認された国道448号(串間市)に関しては、早期の復旧に向けて必要となる調査及び設計業務、国との協議などを継続していく。