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高速のワイヤロープ、中小橋梁に試行設置 国交省

 国土交通省は、高速道路へのワイヤロープの試行設置の区間を拡大する。ワイヤロープは、暫定2車線区間の正面衝突事故を防止するために2017年春から土工区間に設置しており、17年度中に中小橋梁(延長50m未満)への設置を開始する。長大橋梁・トンネル区間では、公募で選定した5技術の性能検証を12月から開始する予定だ。

 ラバーポールで上下線を区分する暫定2車線の高速道路では、対向車線に飛び出した車両の正面衝突事故が頻発しており、国交省はラバーポールに代わるワイヤロープを設置して事故防止を図りたい考え。ワイヤロープは、17年春からまず土工区間113㌔に試行的に設置している。

 中小橋梁は、今夏に行った技術検証を終え、既にワイヤロープが設置されている土工区間と隣接した8箇所に試行で設置する。橋梁の床版に影響を与えないよう、舗装上に支柱を固定する構造を採用する。さらに、長大橋梁・トンネル区間では、4~7月の公募に応じた提案技術5件を選定。12月から1年程度を掛けて衝突実験などを行い、19年に現地での試行設置に入る方針だ。