洋上風力発電の構造基準の在り方を検討している経済産業省と国土交通省合同の委員会(委員長、牛山泉・足利工業大学理事長)は、「洋上風力発電設備の工事実施の方法の審査指針」を2017年度中に策定する。港湾工事の関連規格などをベースとして、国内の関連法規に適合させつつ、欧州規格に日本特有の自然条件などを勘案した指針とする。
港湾区域に洋上発電設備を設置する場合、港湾機能や海域利用への影響の防止、海上工事の安全と品質確保などの観点から、港湾管理者による工事の実施方法の審査が必要とされている。
指針は「施工のための事前準備」「陸上作業・荷役作業」「海上作業」―の三つの工程に分け、実際の作業項目を整理する。
例えば、陸上作業・荷役作業であれば、積出し岸壁への運搬、SEP船への積み込みについて、重量物の搭載などに対応した地耐力確保の方策と施工段階における地震・台風などの災害対策など、港湾管理者から見た審査の視点を個別に示す。