▲写真は会合の模様
県北地域に於ける今後の人材育成のあり方を考える「ひむか人材育成協議会」の会合が10日に日向市内で開かれた。協議会を構成する日向市キャリア教育支援センターや日向・延岡・高千穂地区の建設業協会、日向工業・富島・日向・延岡工業・高千穂高校の代表が出席し、人材育成に向けた取り組み等について活発に意見を交わした。
学校と家庭、地域、企業をつなぎ、小中高を通じた子供達のキャリア教育を支援する日向市キャリア教育支援センターと県北地区の高等学校及び建設業協会が一堂に会し、人材育成や確保に向けた各者の取り組み内容に関する成果と課題、情報を共有することを目的に開催されたもの。
キャリア教育支援センターの水永正憲センター長は会合の趣旨を説明し、「社会のことを学校だけで教えることは難しい」と指摘。学習意欲の向上や将来を考える力を身につけるため、関係機関の協力の下、小中高校生を対象に行っている「よのなか教室」などの取り組みを紹介し、「忌憚の無い意見交換をお願いしたい」と述べた。
また、宮崎県建設業協会の山﨑司会長は、少子高齢化に伴い担い手の確保が急務となっている建設産業に於いて、働き方改革に伴う職場環境の改善や週休二日制の導入、ICT施工などの新たな取り組みが本格化していることを説明。若者の入職に繋がるよう、建設業の魅力を発信するなどして人材育成に努めていく考えを示した
会合では、日向・延岡・高千穂地区の各建設業協会及び各校の担当者がそれぞれの取り組みについて説明。建設業協会は、出前授業や現場見学会、インターンシップ、地域貢献活動を通じて、建設業の魅力を発信していることを説明した。高校からは、進路状況や就職先、出前授業やインターンシップの成果などが報告された。
会合ではこのほか、県内工業科に在籍する生徒や保護者を対象とした進路等に関する調査結果も報告。勤務地に関わらず、学生は「働きがいがある」「専門性や資格を活かせる」企業を求めており、入社してから5年後、10年後の自身のキャリアが見えるような説明を企業に求める意見があったことが紹介された。
また、保護者を対象とした企業情報の発信や見学会の充実を求める意見に加え、女子生徒の県内就職希望率が高いことから、「ものづくり企業に女子対象の求人を増やして欲しい」などといった意見も紹介された。