国土交通省がまとめた建設工事受注動態統計調査報告で、全国の建設会社が2017年度上半期(4~9月)に受注した工事の総額が前年同期比4.7%減の40兆5668億円となったことが分かった。元請け受注高のうち、公共工事が4.5%減、民間工事が2%減となり、いずれも前年同期の受注額を下回った。
17年度上半期の元請け受注高は2.7%減の28兆0253億円、下請け受注高は8.9%減の12兆5414億円だった。公共機関からの受注は4.5%減の7兆8284億円、民間からの受注は2%減の20兆1969億円だった。
1件500万円以上の公共工事の受注総額は、3%減の7兆5385億円。国の機関からの受注は11.1%減の2兆4258億円となり、新国立競技場の発注があった前年同期の反動などで落ち込んだ。一方、地方の機関からの受注は1.3%増の5兆1127億円と微増。都道府県が3%増の1兆7297億円、市区町村が3.6%増の2兆5987億円といずれも増加した。
民間からの受注のうち、1件5億円以上の建築・建築設備工事の受注総額は、3%増の4兆5048億円だった。製造業が24.2%増の7462億円、運輸業・郵便業が36.3%増の3741億円と大幅に増加した。民間の土木工事・機械装置等工事(1件500万円以上)も5.6%増の3兆1383億円と前年同期の受注額を上回った。
■9月受注は7.8%減
国土交通省の建設工事受注動態統計調査報告をまとめた。全国の建設会社の9月の受注総額は前年同月比7.8%減の8兆0444億円と2カ月連続で減少した。公共工事が25%減の1兆6494億円と2カ月連続で減少したことに加え、民間工事も1.5%減の3兆9628億円と4カ月ぶりに減少した。
元請け受注高は9.8%減の5兆6123億円、下請け受注高は3%減の2兆4322億円だった。下請け受注高は9カ月連続の減少となる。
公共機関からの受注(1件500万円以上)は29.6%減の1兆5155億円と大幅減。国の機関が51.3%減の4322億円と、前年同月に新国立競技場の受注があった反動で半減した。地方の機関も14.4%減の1兆0833億円と落ち込んだ。
民間からの受注のうち、1件5億円以上の建築・建築設備工事の受注総額は22.2%増の1兆0726億円。製造業が112.6%増の1680億円、運輸業・郵便業が132.7%増の793億円と好調だった。
民間の土木工事・機械装置等工事(1件500万円以上)の受注額は16%減の5826億円で、6カ月ぶりに減少した。