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44人の選手が熱い火花散らす 宮崎県溶接技術競技会

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▲写真は挨拶する碕山理事長、競技会の模様

 宮崎県と一般社団法人宮崎県溶接協会(碕山裕和理事長)が主催する平成29年度「第62回宮崎県溶接技術競技会」が8日に宮崎県工業技術センターで開かれた。県内各地区で行われた予選を勝ち上がった40人の選手と県立産業技術専門校の生徒4人が出場し、日頃の業務や訓練等で培った技術を競い合った。

 宮崎県溶接技術競技会は、県内溶接技術の更なる発展や技術者の資質及び技能の向上を目的として毎年開催されているもの。総勢約200人が参加し、県内7地区で行われた予選会を勝ち上がった代表選手40人に加え、今大会では初めて、県立産業技術専門校の構造物鉄工科に通う2年生4人が特別枠で参加した。

 開会挨拶で碕山理事長は、先に行われた九州・全国大会で県勢が優秀な成績を収めていることを報告。また、初出場する専門校生の指導に地元企業の技術者も加わり、若年層への技術の伝承が本県独自の方法で脈々と受け継がれていることを「チーム宮崎、ここにあり」と強調し、鍛錬した技術を十分に発揮するよう呼び掛けた。

 主催者として挨拶した宮崎県工業技術センターの野間純利所長は、溶接技術があらゆる産業の基盤であり、大会の開催を通じて本県の産業振興に大きく貢献していることに敬意を表すると共に、協会が一般のみならず高校生の指導にも熱心に取り組んでいることを踏まえ、「本県の溶接技術の発展に大きな希望が抱ける」と述べた。

 来賓挨拶した宮崎県議会の横田照夫議員は「協会の熱い想いに日頃の鍛錬で応えて欲しい」と選手一同に呼び掛け、同じく松村悟郎議員は「明日のマイスターを目指して頑張って欲しい」と述べた。前年度団体優勝の延岡地区から優勝旗が返還され、競技上の注意説明や選手紹介が行われた後、会場を移して競技を開始した。

 競技はアーク溶接と半自動溶接の2部門で実施。競技課題は薄板を用いた横向突合せ溶接と、中板を用いた立向突合せ溶接の2種目で行われた。各部門に出場した22人の選手は、審査員の厳しい視線が注がれる中、55分間の競技時間を使って真剣な面持ちでそれぞれ課題に取り組み、文字どおり熱い「火花」を散らした。

 今後は、ことし12月20日に開く審査会で成績優秀者を決定。来年1月17日に表彰式を執り行い、団体賞と個人賞の各賞を表彰する。大会の成績優秀者10人は、同年6月に大分県で開催される九州大会に出場し、このうち本県代表選手2人が同年10月に山口県で開かれる全国大会に出場する。