西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)は、10月以降の入札契約・工事管理等に関する改善と今後の新たな取組内容を発表した。新たな入札契約方式として「技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)」及び「継続契約方式」を導入するほか、多様な入札契約制度に関する取り組みとして床版取替工事に共同企業体制度を導入する。
10月から導入する技術提案・交渉方式は、技術的難易度が高く、発注者側が最適な工法を選定することが困難であり、施工者独自の高度で専門的な工法等を活用することが必要な工事が対象。技術提案に基づき選定された優先交渉権者と設計業務の契約を締結する。設計過程で価格等の交渉を行い、交渉が成立した場合に施工の契約を締結する。
また、継続契約方式は、橋脚コンクリート巻立や床版取替工事などの施工条件が同様な工事を、原則として同事務所内・同路線で繰り返し施工する場合、当初発注時の受注業者に後続工事を継続して契約するもの。後発工事に関しては、当初発注時(後続発注時)の工事の業績評価(中間評定)等を考慮し、継続して契約を交わすかどうかを判断する。
大規模地震を踏まえた耐震補強や老朽化に伴う高速道路リニューアルプロジェクトの推進に際して、床版取替工事の本格的な発注を控え、工事件数に対する施工可能業者件数の拡大が喫緊の課題となっている。これを踏まえ、床版取替工事の施工業者の拡大を目的に、床版取替工事に於ける共同企業体の制度を新たに導入する。
このほか、既に導入している「入札前価格見積方式」及び「概略発注方式」、試行導入している「技術選抜見積方式」は継続。入札不調の改善に向けた「協議合意方式」及び「不落札協議方式」、柔軟な工期設定(フレックス工期)が可能な工事発注、積算基準の改善に向けた取り組みなども継続して行う。