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本庁舎のあり方検討など盛る 宮崎市総合計画前期基本計画案

 宮崎市は、平成30年度から10年間のまちづくりの指針となる「第五次宮崎市総合計画」に関して、30年度~34年度の5箇年を計画期間とする前期基本計画の素案をまとめた。基本構想で掲げる将来の都市像「未来を創造する太陽都市みやざき」の実現に向けて、生活機能の確保や防災対策の強化等に係る各種施策を展開すると共に、建て替えを含めた市役所庁舎のあり方検討などに取り組むことを盛り込んだ。

 第五次宮崎市総合計画は、まちづくりの基本姿勢や基本的な考え方のほか、将来の都市像の実現に向けた基本目標を示した「基本構想」、基本目標ごとに推進する施策を掲げ、施策の方向性や主な指標・目標値を示した「基本計画」、重点目標や重要業績評価指標を達成するための具体的な事業を示した「実施計画」で構成する。

 市が公表した前期基本計画の素案では、基本構想で示した分野別の重点項目である▽生活機能の確保▽地域社会の形成▽就業環境の確保▽魅力ある価値の創出▽地域特性に合った社会基盤の確保―の各分野毎に具体的な主要施策を設定。施策の方向性や実現に向けた目標のほか、個別の目標となる重要業績評価指標(KPI)を示した。

 「生活機能の確保」に関しては、子育て支援や医療・福祉、居住環境の充実を図ると共に、災害に強く暮らしを支える生活基盤の充実に向けて、防災機能の充実、消防・救急体制の充実、生活インフラの維持・整備などの主要施策に取り組む。

 特に防災機能の充実として、大規模災害発生時も拠点的医療機能を維持・確保するため、宮崎西インターチェンジ周辺に防災支援拠点を整備すると共に、土砂災害ハザードマップ整備率を現在の43%から2022年に100%とする数値目標を示した。

 また「地域特性に合った社会基盤の確保」では、コンパクト化とネットワークの形成による都市機能の充実をキーワードに、都市機能の集約化や広域公共交通網の構築、物流体制の確保、公共施設や交通インフラの維持・整備などの施策に取り組む。

 行政機能の中枢である本庁舎に関しては、安定的な市民サービスの提供を確保するため、市民の交流や防災機能の充実強化をはじめ、今後の社会と環境に求められる機能を考慮するなどの多面的な視点から、建て替えを含めたあり方を検討する考えを示した。

 前期基本計画では、分野横断的に取り組む戦略プロジェクトも設定。▽クリエイティブシティ推進▽フードシティ推進▽観光地域づくり推進▽子ども・子育て推進▽地域コミュニティ活性化―の5項目について、効果的な施策の展開を図ることとした。

 第五次宮崎市総合計画前期基本計画の素案はホームページ等で閲覧できる。意見や提案は、ホームページ内の専用フォームから送付するか、所定の様式に意見を記入して11月8日までに宮崎市企画財政部企画政策課地方創生推進室へ送付する。