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直轄港湾工事でICT活用工種を拡大 国交省

 国土交通省は10月20日、「港湾におけるICT導入検討委員会」を開き、直轄の港湾工事でICTの活用工種を拡大する方針を確認した。外郭・係留施設の基礎工とブロック据付工を対象にモデル工事を行い、ICT活用に必要な基準類を検討。港湾工事に適用できるICT機器も増やし、調査・設計から維持管理までの一連のプロセスをICT化することも目指す。

 直轄の港湾工事では、2017年度から浚渫工でICT活用を試行。マルチビーム音響測探機を使った水深測量で3次元データを作成し、設計、出来形管理、竣工検査などに活用している。

 18年度の試行を目指し、外郭・係留施設にもICT活用を拡大する。防波堤・護岸・岸壁の基礎工(投入、均し)やブロック据付工で、3次元データを活用した調査・測量、施工、維持管理に必要な基準類を検討する。対象工種の拡大に伴い、UAVや地上レーザースキャナなど、適用可能なICT機器も増やす。

 桟橋の設計・施工では、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の導入も検討する。CIMモデルの作成仕様を盛り込むCIM導入ガイドラインをまとめる見通し。

 17年度からICT活用を試行している浚渫工については、受注者に対するアンケート調査を行い、基準類の精査・検証を行う。