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基本計画の素案など委員に説明 門川町新庁舎建設町民審議会

 新庁舎の建設計画を進める門川町は17日、町民や地域、関係団体等の代表で構成する「門川町新庁舎建設町民審議会」の第5回会合を役場会議室で開いた。会合では、町の担当者が基本構想決定から現在までの経過や今後のスケジュール、新庁舎建設基本計画の素案などについて説明を行い、その内容に関して委員と意見を交わした。

 経年劣化や狭隘化、耐震性等の課題を抱える役場庁舎を町有地の高台(門川町平城東1番1号、平城近隣公園)に建て替える計画。基本構想では、総務省が定める地方債同意等基準運用要綱に基づき、新庁舎の延床面積を約5000m2と試算する。これに基づく建設費用は概算で約30億円。31年度に着工し。32年度内の完成を目指す。

 会合では始めに、基本構想決定から現在までの経過を報告。役場内に業務面・設備面の二つの機能専門部会を立ち上げたことや、町民の利便性に最大限配慮した窓口レイアウトや諸室配置の最適化を図るためのオフィス環境整備計画策定業務を岡村製作所に委託したこと、現在は基本・実施設計業者の選定作業を進めていることを説明した。

 一方、基本計画の素案に関する説明では、基本構想で示した▽ユニバーサルデザインに配慮した庁舎▽行政経営の効率化につながる庁舎▽町民の安全を守る防災拠点としての庁舎▽議会活動を推進する場▽無駄を省いた経済的な庁舎―の5つの基本方針を踏まえた導入機能などを例示し、その他の機能の導入について委員に意見を求めた。

 また、建設計画及び事業計画に関する説明では、大規模災害時に業務を継続するためには免震構造が最適であること、早期の整備に向けて従来方式(設計・施工分離発注方式)の採用が望ましいことを説明。新庁舎の構造・階数・面積や建設事業費等を含め、町民審議会や専門部会等で寄せられた意見を踏まえ、詳細を詰めていく考えを示した。

 質疑では「移転することで近くに食堂等がなくなってしまう。新庁舎にこういった機能を設ける考えはあるか」との委員の質問に、町の担当者は「防災面から見ても必要になるのではないかと考えている」などと回答。庁舎の構造を尋ねる質問に対しては「地盤や庁舎の規模によるが、延岡や日向と同様にRC造になるのではないか」と答えた。

 会合ではこのほか、先月に大分県豊後高田市と福岡県飯塚市の庁舎を対象に行った視察研修の内容についても報告した。今後は、ことし11月と来年1月に開く町民審議会で基本計画の具体的な内容について意見を交わす見通し。2月に町民審議会としての意見をまとめ、町に対して基本計画に対する提言を行う予定でいる。