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CIMモデルを高度利用 発注・納品、施工段階活用を視野

 国土交通省は5日、i-Construction推進コンソーシアム企画委員会の2回目の会合を開いた。この中で同省は、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)について、発注・納品や施工段階での利用を見据え、CIMモデルの高度利用を想定して試行を進める方針を示した他、維持管理や公共建築の分野にICTの導入拡大を検討していることなどを説明。i-Conのロゴマークや新技術発掘に向けた企業間連携の経過も報告した。

 同省は、今年3月に土工・河川・ダム・橋梁・トンネルの5分野を対象とする「CIM導入ガイドライン案(17年度版)」を策定。17年度は、ECI方式を活用し、施工者がCIMモデル作成に関与する方向で試行を展開する。

 発注者指定型で発注するCIM試行業務・工事では、受注者がCIMモデルで検討すべき項目を設定。これまで設計成果の可視化を目指してきたCIMを契約図書や施工段階へと高度利用する方向に試行を展開する。具体的には、将来的にCIMモデルのみで発注・納品することを想定し、属性情報や寸法をモデルに盛り込むことや、CIMモデルで数量・工事費・工期算出を検討することを受注者に求める。

 企画委員会ではこの他、土工、舗装、浚渫で行っているICT施工を他工種に拡大する方向性も提示。18年度に維持管理や営繕への導入を視野に検討を進めているとした。

 コンクリート工の生産性向上に向けては、ハーフプレキャストや部材の標準化を促進するため、「埋設型枠」「鉄筋のプレハブ化」「プレキャストの適用範囲拡大」についてガイドラインを検討中。公共工事での3次元データの活用、公共工事以外の分野での3次元データ活用を促す「3次元データの利活用方針」を近く策定することも伝えた。

 一方、i-Conの普及拡大に向けては、コンソーシアムの会員らの意見を踏まえ、年内にロゴマークを作成する。生産性向上につながる最新技術の現場導入に向け、4月から進めている現場ニーズと新技術のシーズのマッチングでは、10月25日に現場試行技術を決定・公表する。