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総量の最適化、質の向上など 宮崎市公共施設等管理計画案

 宮崎市は、公共施設等の総合的・計画的管理に関する基本的な方針を示した「公共施設等総合管理計画(案)」をまとめた。老朽化した公共施設が更新時期を迎える一方、人口減少や少子高齢化による財源減少を見据え、公共施設の現状や課題、必要となる多額の更新費用など公共施設の更新問題に対する実施方針等を示した。

 対象となる施設は庁舎や学校などのハコモノ、道路や上下水道などのインフラ。宮崎市総合計画の計画期間と整合性を図るため、計画期間は平成29年度から39年度までの11年間とする。計画案は宮崎市のホームページで公開し、2月3日までパブリックコメントを実施する。2月中旬以降に正式決定する考え。

 計画案では、市民ニーズや財政収支、資産、情報管理体制の観点から公共施設の現状と課題を把握。持続可能で最適なサービスを提供し、市民満足度を高めることを目標に、①総量の最適化②質の向上③投資の厳選―の各視点から「目指すべき経営のすがた」を実現するための経営方針をハコモノとインフラについて定めた。

 具体的には、ハコモノに関する財務・品質・供給データをもとに比較・分析を行うと共に、計画的かつ効率的に既設インフラの維持保全と必要とされる新規インフラの整備を両立しながら推進し、市民目線(受益者視点・納税者視点)で最適な量の施設を保有する「総量の最適化」に取り組むこととしている。

 また、施設の長寿命化や維持管理費の縮減、適正な使用料の設定、民間との連携により、市民目線でコストパフォーマンス(費用対効果)を高める「質の向上」に取り組むほか、限られた経営資源の投資対象となる公共施設サービスを市民目線で厳選し、経営資源を重点的に投資する「投資の厳選」に取り組む。

 今後は、施設の特性に応じて当該計画に沿った具体的な取り組みとなる個別施設計画を順次策定するとともに、その進捗や成果を宮崎市戦略推進会議で検証しながら、計画を着実に推進していく。計画に関する情報は、市の広報紙やホームページなどを通じて随時提供していく。