株式会社ミヤチクが計画する食肉センターの全面建替に際して、施主代行者を務める宮崎県経済農業協同組合連合会(JA宮崎経済連)は、公募型プロポーザル方式で請負業者を選定する「食肉センター施設整備工事設計技術協力業務委託」を告示した。一定の条件を満たす参加事業者から技術提案を受け、審査委員会による評価基準に基づいた審査を実施し、評価結果の順位が上位の者を施工予定者として選定する。
株式会社ミヤチク都農工場は、県内有数の食肉処理施設として稼動してきたが、工場建屋・機械設備の老朽化及びEU(欧州連合)への輸出対応に伴い、工場の全面建替えを計画している。現在、設計業務を実施している段階であるが、実施設計段階で施工予定者を選定し、発注者・設計業者・施工予定者が協議を行いながら、確実な施工に結びつけるため、施工予定者技術協議方式(ECI)によるプロポーザルを実施する。
発注者は施工予定者と基本協定書を締結し、実施設計期間中は設計技術協力業務委託契約を締結する。施工予定者は、実施設計期間中、発注者や設計者とともに、採択された技術提案をもとに、工法や仕様について協議を行う。発注者は、設計者が実施設計を完了させたあと、施工予定者と精算見積書の徴取を行い、見積額が予定価格以下であれば、施工者として決定し、工事請負契約を締結する。
建設場所は都農町川北15530番地。施設の規模はS造3階建、全体の延床面積は1万4084m2を見込む。工事範囲は食肉工場新築に係る建築工事及び各種設備工事、食肉生産機械設備工事、冷凍冷蔵設備工事、外構工事。参考工事見積書の評価における基準額は75.6億円(税込)となっている。
プロポーザルの参加要件は、建築工事を担当する企業と機械器具設置工事業を担当する企業による2社以上の企業で結成された、分担施工による特定建設工事共同企業体(特定JV、乙型)であること。代表構成員は、宮崎県の建設業者等有資格業者名簿に於いて建築一式工事の特A級に格付けされ、経営事項審査の建築一式工事に係る総合評定値が1850点以上であること。
このほか、平成13年度以降に元請として、九州内で延床面積5000m2以上の大動物あるいは小動物食肉工場新築、増築工事および改修工事の施工実績を2件以上有していることが要件。
一方、代表構成員以外の者は、建設業法に基づく建設業の許可のうち機械器具設置工事業の大臣許可を受け、経営事項審査の機械器具設置工事に係る総合評定値が897点以上であること。また、元請として牛のと畜頭数が60頭/日以上のと畜場における生産機械設備工事(新築)の施工実績を有し、対米輸出認可を有すると畜場施設の施工実績を有していること。
このほか、建築工事に関して特定JV(甲型)を組成する場合は、構成員が宮崎県内に本店を有し、宮崎県の建設業者等有資格業者名簿に於いて建築一式工事の特A級に格付けされ、経営事項審査の建築一式工事に係る総合評定値が897点以上であること。前記のうち、高鍋土木事務所管内に本店を有する者を構成員とした場合には、評価基準に基づく評価点に加点するものとする。
選定のスケジュールは、▽募集公示=1月17日~1月30日▽設計図書配布=1月19日~1月30日▽質問書(Ⅰ期)の受付=1月23日~1月30日▽質問書の回答=1月31日▽参加表明書の受付=1月27日~1月31日▽参加資格の審査結果=2月2日▽質問書(Ⅱ期)の受付=2月3日~2月8日▽質問書の回答=2月10日▽技術提案書の提出期限=2月28日▽審査会=3月3日―を予定する。
募集公示はJA宮崎経済連のホームページからダウンロードできる。プロポーザルの担当部署は、JA宮崎経済連営農部・設計センター(〒880-8556宮崎市霧島1丁目1番地1、電話0985-31-2341)。