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来年2月にも基本構想の素案まとめ 西都児湯医療センター

 西都児湯医療センターの施設整備について話し合う懇話会(落合秀信座長)の第4回会合が1日に西都市内で開かれた。会合では、小児救急医療の現状や新病院の診療科目、建設場所選定に向けた考え方について意見を交わしたほか、これまでの会合での議論を踏まえ、来年2月頃にも基本構想の素案をまとめる考えでいることを市が示した。

 昭和55年建設の現病院(RC造3階建延べ3535m2)は、経年に伴う施設や設備の老朽化・狭隘化等を理由に、許可病床91床のうち65床しか確保できていない状況にある。市と医療センターは施設整備に向けた基本構想を策定するにあたり、識者や市民らで構成する懇話会を設置。会合で寄せられた意見を基本構想に反映させる。

 1日に開かれた懇話会では、これまでの会合でも話題に上っていた小児救急医療の現状を医療センターの長田直人理事長兼院長が説明。リハビリ等の高齢化社会に対応できる診療科目が必須であると同時に、若者の定住促進や子育て支援の視点から「小児科も必要だ」などと強調し、そのための施設整備や医師確保の重要性を訴えた。

 一方、新病院の建設場所に関しては、現時点で全くの白紙であることを市が説明した上で、①候補エリアの抽出②候補地の選定③建設地の選定―といったフローを紹介。災害リスクが少なく、交通アクセスに優れていることに加え、土地の状況や計画の実現性、経済性などを総合的に評価しながら選定を進める方針であることを示した。

 説明を聞いた委員からは、「自衛隊の飛行ルートから離れた場所が良い」「浸水被害を考えれば高台が安全ではないか」「食の拠点の建設予定地はどうか」といった意見が寄せられたほか、平成30年度に県立妻高校と西都商業高校が合併することを踏まえ、「西都商業高校の跡地を活用するのはどうか」といった意見も聞かれた。

 市は、今回の会合を一区切りとし、全4回の会合で委員から寄せられた様々な意見を踏まえ、施設整備に係る基本構想の策定作業を進める。順調に進めば、来年2月頃までに基本構想の素案をまとめ、同時期に開く懇話会に提示する考えだ。